
▽リード文
「DeFi詐欺の手口にはどんなものがあるの?見分け方は?」
「安全なDeFiプロジェクトを選ぶにはどうしたらいいの?」
「リスクへの対策や対処方法があるなら知りたい!」
このような悩みや不安を抱えている方のお力になります。
結論、有名かつ大規模なDEXを利用することで、詐欺等に遭うリスクは低減します。とはいえ、DeFiはハイリスクハイリターンな世界のため、できる限りの対策を練っておきたいでしょう。
この記事を読めば、DeFiで気をつけるべきリスクやその回避方法が分かります。
DeFiで安全かつ長期的に資産を形成したい方は、ぜひ最後までお読みください。
DeFiとは「銀行なしでお金のやり取りができるシステム」
DeFiとは「Decentralized Finance」の略で、日本語では分散型金融と言われています。簡単にいうと、銀行なしでお金のやり取りができるシステムです。
仕組みは、以下の図表1のようになっています。
図表1

DeFiはスマートコントラクトによって成り立っている
DeFiは、スマートコントラクトという自動で実行されるプログラムによって成り立っています。
「自動販売機にお金を入れてボタンを押すと、ジュースが出てくる」のと同じように、決められた取引を確実に行ってくれるのです。
スマートコントラクトは基本的に不正や改ざんが困難な仕組みであるため、銀行のように管理者がいなくても、安全に取引が実行されます。
DeFiは余計なコストがかからない
銀行でお金を借りる際の金利は1%以上かかるのに、預けたときの金利は0.2%ほどになっています。これは、銀行の運営に必要な人件費等として、手数料が抜かれているからです。
DeFiでは、取引を行う際に銀行のような余計なコストを必要としません。つまり、DeFiは安全かつお得な金融システムであるということです。
DeFiで稼ぐ方法は3つある

DeFiで稼ぐ方法は、以下の3つです。
- ファーミング…仮想通貨の取引手数料を報酬としてもらえる
- ステーキング…仮想通貨を預けた謝礼がもらえる
- レンディング…仮想通貨を貸し出した利息がもらえる
それぞれについて解説します。
ファーミングは仮想通貨の取引手数料を報酬としてもらえる
ファーミングとは「取引に使われる仮想通貨を提供することで、手数料の一部がもらえる」仕組みです。
他の人が「持っている通貨と欲しい通貨を交換できる」ように両替所の役割を担い、その報酬をもらいます。
ファーミングで稼げる仕組みは、以下の通りです。
- 流動性プールに、2種類の仮想通貨をセットで預ける(USDTとETHなど)
- 他の人が流動性プール内で、仮想通貨を交換する
- 交換時に発生した手数料の一部を報酬としてもらう
ファーミングは、年利10%を超える運用が可能です。低リスクで運用したとしても、年利は5%ほどになります。
DeFiで稼ぐなら、ファーミングがおすすめです。
ステーキングは仮想通貨を預けた謝礼がもらえる
ステーキングとは「仮想通貨を預けることで、謝礼として報酬がもらえる」仕組みです。なぜ報酬が得られるのかというと、その通貨の価格維持に貢献しているからです。
例えば、ソラナを多くの人が一気に売ってしまうと、市場にソラナが溢れて価格が下がります。
そうなると誰もソラナに価値を感じなくなり、買われなくなります。そこで「売らないように預けてもらう」ことによって、ソラナの価格を維持しようとするわけです。
その謝礼として、預けた人は報酬を得られます。
ただし、ステーキングには「一定期間引き出せない」リスクがあり、利回りはファーミングより低く設定されています。
レンディングは仮想通貨を貸し出した利息がもらえる
レンディングとは「仮想通貨を他人に貸し出すことで、利息が得られる」仕組みです。仲介手数料を必要としないため、銀行よりは利回りが高くなります。
ただし、AaveやCompoundなどのレンディング専用DEXを利用する必要があります。利回りは、ファーミングより低く設定されていることが一般的です。
DeFiで気をつけるべき5つのリスク

DeFiは、利回りが高くて稼げる仕組みですが、リスクもあります。主に以下の5つを知っておきましょう。
- ラグプル(運営による資金持ち逃げ)
- ハッキングやバグ
- 通貨価格の下落
- インパーマネントロス
- 税金トラブル
それぞれどのような危険があるのかを解説します。
最も危険なのはラグプル(運営による資金持ち逃げ)
DeFiで最も危ないのは「運営が資金を持ち逃げ」するラグプルです。この詐欺行為は、以下の流れで行われます。
- DeFiで稼げるプロジェクトを立ち上げる
- 多くのユーザーにトークンを売って、資金を集める
- プロジェクトを放棄して資金を持ち逃げする
ラグプルが起きると、ユーザーは資金を失い、価値のないトークンだけを保持することになります。
つまり、投資額を回収できなくなるというわけです。
新しくできた小規模なDEXで起きやすく「年利300%だから、なくなる前にこのトークンを買って!」などの言葉でユーザーを騙します。
ハッキングが起きる可能性もある
ウォレットやDEXがハッキングされると、資金を失ってしまう可能性があります。ハッキングされる理由は、それぞれ以下の通りです。
- ウォレット:怪しいサイトに接続した結果、ウイルスが入り込んでしまう
- DEX:スマートコントラクトにバグがあると、ハッカーに攻撃されてしまう
いずれも失った資金を取り戻すことは難しいため、ハッキングを未然に防ぐことが大切です。
通貨そのものが暴落すると損してしまう
DeFiは、仮想通貨を預けて増やす仕組みです。そのため、そもそも通貨自体の価格が下がると、損してしまう危険性があります。
価格変動が激しい通貨を運用すれば、それだけハイリスクであることを念頭におく必要があるでしょう。
インパーマネントロスとは「一時的な損失」のこと
インパーマネントロスとは、ファーミングで仮想通貨をプールに入れた際、価格が大きく変動することで、一時的に損してしまうことです。
インパーマネントロスは、以下の流れで起きます。
- 2つの通貨AとBを1:1の価値になるように提供する
- 一方の通貨Aが高騰すると、価値が1:1ではなくなる
- 再び価値が1:1になるように、プール内で通貨Aの数が減らされ、通貨Bが増やされる
- 通貨Aの価格が上がっているのに、通貨Aの数が減らされてしまっているため、プールから引き出した際の実質的な資産価値が下がる
両方の通貨が高騰していれば問題ありませんが、一方だけの価格が上がる場合は、ファーミングするよりもそのまま保持しているほうが稼げるというわけです。
申告漏れなどの税金トラブルがある
ファーミングやステーキングで得た報酬等は、課税の対象です。しかし、DeFiでは自動で取引が行われるため、その利益に気付かず、申告漏れしてしまうことがあります。
もし、確定申告のミスがあった場合、追徴課税を課されることもあるため、正確に申告や納税をしなければなりません。
DeFiのリスクを回避する簡単な方法3選

DeFiのリスクを回避するために、以下の3つに気をつけましょう。
- 新しくできた小規模なDEXではなく、有名かつ大規模なDEXを利用する
- 大金を投資せず、余剰資金で運用する
- 仮想通貨に詳しい税理士の情報を得られるようにしておく
有名かつ大規模なDEXを利用することで、ラグプルやハッキングを回避できます。また、余剰資金で運用することによって、まさかの事態があっても、大損失を免れることができるでしょう。
仮にせっかく稼げても、税金トラブルで追徴課税されてしまっては意味がありません。分からないことはすぐに聞けるように、仮想通貨に詳しい税理士とつながっておくことも重要です。
有名かつ大規模なDEXを利用して安全に資産形成しよう

DeFiは稼げる一方で、以下の5つのリスクがあることを解説しました。
- ラグプル(運営による資金持ち逃げ)
- ハッキングやバグ
- 通貨価格の下落
- インパーマネントロス
- 税金トラブル
これらのリスクを回避しなければ、稼げるどころかむしろ大損してしまう可能性があります。
そのため、DeFiに触れる際には、以下の3つに留意しなければなりません。
- 新しくできた小規模なDEXではなく、有名かつ大規模なDEXを利用する
- 大金を投資せず、余剰資金で運用する
- 仮想通貨に詳しい税理士の情報を得られるようにしておく
これらを実行してリスクを回避し、安全かつ長期的に資産運用していきましょう。